サンフランシスコの中華街
今回の旅行ではサンフランシスコに2泊して、ご飯を後回しにしちゃうくらいストイックに歩き回ったのでかなり色んな所に行くことができました。女3人での旅は常にテンション高めで、みんなそれぞれ趣味嗜好が違うのでそれもまた楽しかったり、個人的には緩急もつけることが出来てほんとにいい旅行となりました。一緒に旅行してくれた友人に感謝。
私は旅先では買い物をしないし、(昔は好きだったんだけどな)、あと有名観光地もあまり優先順位が高くありません。カメラをやっているからか、どちらかというとその街特有の何かを見つけてそれに執着して撮り続けるのが好き。今回で言うと、例えば坂とサンフランシスコらしい情景の融合(坂×ビクトリア様式の家、坂×霧など)とか。あと中華街とアメリカ独特の建物の融合。こういう要素がその土地でしか撮れない景色を作ってくれて、ユニークな写真に仕上げてくれると思うんです。そういう目線探しがとても楽しい街でした。
一緒に行った友人はショッピングやポートレート撮影が好きだったんですが、私はこういう機会じゃないとなかなかそういうのをやらないので、人との旅というのは新しいことを体験させてくれるなぁと新鮮な気持ちになりました。あと最近カメラの勉強をしているので、思う存分友人のポートレートを撮れて満足でした笑。
相変わらず前置きが長くなってしまいましたが、今日は中華街を紹介。
<アメリカ特有の非常階段付きのビルに入っている中国系のお店。アメリカの中華街でしか見られない情景です>
サンフランシスコの中華街
サンフランシスコの中華街は中国そのものと言っていいくらい、中国人による中国人のための場所でした。色んなものが中国語表記になっているのはもちろんのこと、支払い方法や通貨まで中国様式。とあるショッピングモールにあった果物売り場では(ここは中華街ではなく、「フィッシャーマンズワーフ」という有名な観光地でしたが)、中国で一般的なQRコードでの支払いになっていました。これは中国人専用です。ここはサンフランシスコでも最も有名な観光地の一つなんですが、どうやら中国企業に買収されているようであちこちに中国語のロゴを見かけました。
<Pier39という有名な観光地。真ん中二つの2個目の旗は中国語になっています>
<Pier39の市場にて>
中華街の八百屋では、価格表記が中国元になっていました。色んな国を旅してきましたがこういうのは初めて。サンフランシスコに中国移民が来たのはだいぶ前のことだからもうドルには慣れているはずなのに何故だろう。新しい世代が未だに中国から移住してきているんでしょうか。でもそもそもどうして中国元を持っているんでしょう。色んなことがとても気になる。次サンフランシスコに行くときは必ず中華街のお店に入ってみようと思いました。
中華街ではランチをしたのですが、時間が遅くなってしまったので予め決めていたお店が閉まってしまい、急遽別のお店へ行きました。ちなみにチェックしていたレストランは、ホテルのフロントのおじさん(とても感じの良い香港人でした)から教えてもらった、ローカルの人しか行かないという中華料理屋(New Asia restaurant という店)で、急遽行ったお店(China Live)は外国人用のとてもキレイでモダンなレストランでした。厨房に立っているのはみんな中国人なんですが、メニューは英語で、接客してくれる人達も白人かラティーノ。お店の方針でこうしてるんだろうなと伝わってきましたが、何となく複雑な気持ちになりました。味はすごく美味しかったんですが。
公民権運動後の黒人差別撤廃に伴い、アジア人差別も表面的にはなくなったのでしょうが、やはり根強い嫌中感情というか中国人に対する差別的な感情のようなものがあるんじゃないかなと感じました。じゃないと接客から中国人を外すなんてしないと思うし。先日のブログでもちょっと触れましたが、サンフランシスコの中国人人口・割合はアメリカの中でもトップです。数ではロサンゼルスに負けるものの、割合で言うとサンフランシスコが断トツ一位。なんと4人に1人が中国人です。2011年には中国系の市長まで誕生しました(二期に渡って市長を務めた後、昨年末急死してしまったそう)。
なんでこんなにサンフランシスコに中国人が多いのかちょっと調べてみました。19世紀中頃のゴールドラッシュや鉄道建築で安価な労働力として大量の中国人がやってきた、というのが主な理由のよう。ちょうど同時期に中国で起きたアヘン戦争により、生活に困窮する農民たちが貧困から逃れるためにアメリカにやってきたというのも中国人移民の増加に拍車をかけたそう。その後、あまりに数が多くなってしまったため、白人たちの反中感情が強まり、中国人排斥法なるものまで成立してしまい、いったん中国人移民の勢いは収まります。平等な世の中になった今、ベースの人口が大きいというのは大きな魅力になるようで、(コミュニティがあれば英語を話せなくても問題なく生きていけるので)きっと今の数まで人口が増えていったんだろうと思います。
今回旅行で接した中国人はホテルのフロントの人だったり、Urberの運転手だったりと英語も話せてとても感じの良い人たちばかりでした。でもきっと、まだ接していないサンフランシスコのディープな中国があるんだと思います。次はそういうところにぜひ行ってみたいです。
<中華街の写真。中国人ばかりです>
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