私のチーズ入門11 「かまぼこのようなチーズ、南イタリアのスカモルツァ」
で、お会計のときにこのチーズの名前は何ですか??と聞いたら「スカモルツァ」とのこと。
え?スカモルツァ??カチョカバロじゃないのか…残念、でも珍しいので買ってみます。
別のお店で同じチーズの燻製されているものも購入。
こちらは「スカモルツァ・アフミカータ」というそうです。
<燻製されているので表面が茶色>
両方とも手の平大くらいのサイズで、最初に買った方は5フラン(200gくらい)、燻製のは13フラン(250gくらい)でした。燻製の方は手間がかかっている分結構なお値段。
ちなみに家に帰ってカチョカバロとスカモルツァの違いを調べてみたところ、大きさ以外は殆ど変わらないことが分かりました。カチョカバロ:1~2kg、スカモルツァ:400g以下、です。
ではさっそく白い方を食べてみると…、中身が引き締まって弾力があります!繊維がさけて、キシキシとした噛みごたえがあってちょっとかまぼこのような感じ。とても美味しい。
火を入れて食べるのがオススメとのことだったので、フライパンで軽くソテーしてみました。
溶けやすいのでちょっと両面を焼くくらいがいいです。するとミルクの風味もUP!少し塩気が強くなったモッツァレラチーズのような感じがします。
それもそのはず、このチーズはモッツァレラチーズを1日風で乾燥させて、数日間だけ熟成したチーズだったのです。
モッツァレラはフレッシュタイプのチーズのため日持ちがしません。そのため、モッツァレラの水分を抜き熟成させ、もうちょっと日持ちするように作らたそうです。真ん中にくびれがあるのは紐で縛って吊るして乾燥させていたからです。
またソテーする前のキシキシする食感も、モッツァレラ特有のパスタ・フィラータ製法によるもの。パスタ・フィラータとは、イタリア語でパスタが「生地」、フィーラが「糸状に裂ける」という意味で、モッツァレラ、カチョカヴァロ、スカモルツァなどが代表選手です。
その製法とは、牛乳を凝固剤で固めて水分を抜いた後に、熱湯を加えて、こねていきます。そして出来た固まりを、お湯の中で2人1組で引きちぎりながら(引きちぎる=モッツァーレ、モッツァレラの語源)丸めて塩水へ入れます。この製法により繊維状の弾力のある組織になる訳です。
<そのまま切ったバージョン> <ソテーしたバージョン>
もう一つの燻製させた方のスカモルツァ・アフミカータはというと、外側が硬く燻製のスモーキーな香りがします。
ただ、このチーズ、普通燻製と言うと桜やナラの木でするのですが、小麦の藁で燻製しているそうです。なので、通常の燻製ものよりマイルドな香りらしいですよ。とはいえジップロックに入れて保存していたのに冷蔵庫はすっかり燻製臭になってしまいました。燻製は大好きなのでそんなに気にはなりませんでしたが。
味はビールに合う感じです。こちらもそのままスライスしたバージョンと、焼いたバージョン(トマトと一緒にオーブンにイン)を両方試してみました。どちらも美味しいですが、私は白いスカモルツァの方が好みでした。
燻製版より手間がかかっていないため安いし、そして塩とミルクの風味がより楽しめるからです。
- 基本DATA
- タイプ: フレッシュタイプ / セミハードタイプ
- 産地: 南イタリア全土、DOP認定。
- 原料: 牛、生乳
- 表皮: 白、スモークしたものはキツネキロ
- 中身: 淡黄色で引きしまって弾力がある
- 形状: ひょうたん、洋なしのような形、250~400g
- 熟成: 最低7日間
- マリアージュ: 白ワインやビール
- 味: かまぼこのような歯ごたえ、モッツァレラを引き締めた感じ
それにしても旅先でチーズを買うのもまた楽しいですね
ベルギーのスーパーやマルシェであまり見ないチーズ達と出会いました。
スイス独特のチーズも買ってきたので食べたらまたレポートしようと思います!
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