Brussels Beer Project
近いのにずっと行っていなかった、Brussels Beer Project(ブリュッセルビアープロジェクト)に満を持して行ってきました!ここの醸造所兼カフェは木〜土曜日の間しか開いていなくて、今までなかなかタイミングが合わなかったのです。
「B」のロゴがスタイリッシュで素敵だなと思っていたのですが、醸造所もスタイリッシュでした。そして醸造所の紹介動画もとってもスタイリッシュでカッコいい。
ぜひ見てみてください ↓ ↓
場所は中心街のDe Brouckereと、テロで有名になってしまった、あのMolenbeek(モレンベーク)の間。入り口は意外とこじんまりとしていて、奥に醸造設備があるなんて想像出来ない感じです。
<これが入り口>
中に入ると、オシャレで気取らない空間が広がっていました。椅子はビールのケース、クッションは原材料の空き袋、そして花瓶はビールの空き瓶。肩肘張らずにビールが楽しめる、そんなカジュアルな雰囲気がとっても気に入りました。
そして奥に進んでいくと醸造スペースが。
近代的な設備の中、今風な感じの若者たちがビール造りをしていました。まるで大学のサークルのよう。醸造スペースへの横には大きなテーブルがいくつかあり、醸造風景を横目にビールを飲めるようになっています。入り口のビアサーバー付近の雰囲気も素敵だけど、私は断然タンクを見ながら飲みたい!ということで奥の席を確保。
木曜日の午後に行ったので結構空いていて、のんびりビールを飲んでいるおじいちゃんもいました。ブリュッセルビアープロジェクトってかなり若者的なイメージでしたが、皆に受け入れられているということで嬉しいですね。
<奥の醸造スペース>
ぱっと入っただけではオシャレで今時でカジュアルな醸造所カフェって感じですが、実はここの醸造所、とってもユニークなんです。
ユニークな点はいくつかあるのですが、一言で言うと「みんなのビール」であるという点でしょうか。というのは、クラウドファンディングという仕組みをとっていて、投資者を募り(トイレの壁に書いてありましたが2000人ほどいるそうです)、資金を集めて醸造をしているのです。投資の見返りは生涯に渡って、年間12本ビールが貰えること。多いのか少ないのか…?
また、新商品を発売する時も投票によって決めます。4種類ほど造り、試飲会を開いてみんなのお気に入りのビールを1つ決めてもらい、それを発売するというシステム。なんと今年の新商品の投票はベルギー内に留まらず、日本でも行われました!日本ってマニアックだなぁ…
あともう一つユニークなのが、パンで作ったビールがある、という点です。ベルギーの主食であるパンは一日に多くの量が廃棄されます。その点に目をつけて開発されたのが、「BABYLONE(バビロン)」というビール。古代メソポタミアの時代、ビールはパンで作られていました。ビール史に必ず出てくる、「シカル」という飲み物です。ビールは液体のパンとも言われますし、それにヒントを得て、このビールが開発されました。ベルギーのスーパー、Dalhaize(デレーズ)と提携し廃棄されるパンを引き取り、材料の3割をパンで代用しているそう。エコだしインパクトもあるし素晴らしい発想のビールですよね。
さて、だいぶ前置きが長くなってしまいました。頼んだビールですが、かなり沢山種類があって迷います。有名どころはスーパーでも売っているので、珍しそうなものを…と、カモミールのエールにしました。樽出しとボトルがありますが、カモミールはボトルのみ。お味の方は…かなりカモミールの風味がする!結構独特ですが癖になる感じ。カモミールティーの代わりにリラックスしたい時に飲んでもいいかも。
<本日のメニュー:スクリーンで壁に映してあります>
そしてこの醸造所、ネーミングセンスもとても良いんです。あとジャケットのデザインも可愛い。
ベルギービールに詳しくなかったり、初めて見るビールだったりすると、名前や見た目で選んだりすることってよくあるので、デザインってものすごく大事ですよね。
みんなに支えられ、愛されている、みんなのためのビール、そんなビールでした。
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