ラティーノ共和国、マイアミ
マイアミへやってきました。アトランタから飛行機で2時間弱、約100ドルでとっても気軽に行けちゃいます。こんなに近いのにアトランタとはまるで別世界。マイアミ空港に降り立った瞬間、もわっとした高湿度の空気を感じて、南に来たなぁと感じます。街路樹は全てヤシの木、道路には野生のイグアナもいました。アメリカってほんと一言では語れない、ものすごい多様性を含んだ巨大な国です。日本の北海道と沖縄の差なんて可愛いもんです。
マイアミはビーチリゾートで、観光客は一年中ビーチでゴロゴロ出来るので、公共交通機関があまり発達していません。私たちはビーチには興味ないので、街へ繰り出します。しかしこれが大変。ちょっと移動したいだけなのに、バスやトラムを乗り継がなければならず、倍以上の時間がかかるのです。ということで、今回は全てUber(自動車配車アプリ)を使用しました。アメリカではほんとにUberが便利です。アメリカを変えた、と言っても過言ではないくらい。今回は5ドル以下の乗車は全て無料という素晴らしいキャンペーンのおかげで、Uber乗り放題でほぼ毎回タダで移動が出来ました。Uberは乗車を他人とシェアすると安くなるので私たちは大抵シェアしてたのですが、そのおかげでマイアミを垣間見ることが出来てすごく興味深かったです。
運転手はみんな中南米出身。キューバ、ベネズエラ、ドミニカ辺りが多いです。そして同乗してくるお客さんも中南米の人ばかり。運転手がスペイン語で挨拶し、客もスペイン語で答える。そこにはラティーノによるラティーノの世界が完結していて、感動すら覚えました。ここでの第一言語は完全にスペイン語です。アメリカにいるのに英語を話す必要は全くないのです。中南米の人たちはカトリックの割合が高く、従って出生率も高く、彼らが住むコミュニティは人口が増えています。高校の時の社会で、ヒスパニック勢力の拡大について習った覚えがありますが、それから10数年が経ち、当時移住してきた子ども達は今は立派に働いています。親世代はスペイン語で生活する人が多いですが、子どもたちはバイリンガルになっていき、また親とは違う職種についていくんじゃないでしょうか。10年後、20年後のアメリカ南部が一体どうなっているのか、とても興味深いです。きっともっともっと中南米の人が増えているんだろうな。
50年前はキューバからの移民が多く、マイアミではリトルハバナというキューバ人のコミュニティまで出来ました。Uberの運転手の一人で、20年前にキューバから移住してきた人と話しました。彼はキューバから命からがら出てきて、今ではアメリカで家も購入し、子どもたちもアメリカで勉強していると言い、とても満足そうでした。
そして、現在はベネズエラの不安定な政情により、同国からの移民が急増しています。Uberの運転手の一人に、5ヶ月前にベネズエラから来たばかりだという人がいました。彼は12歳の息子がいるそう。アメリカに来たばかりで英語が苦手とのことで、彼とはスペイン語で話をしました。ちなみにUberはアプリ上で目的地の設定から支払いまでするので、言葉が出来なくても何の問題もないです。
ラティーノで溢れるマイアミを目の当たりにして、アメリカの南西部なんて、もともとメキシコの領土だったところをアメリカが勝手に割譲したのだから、中南米の逆襲があってもいいのでは、と思ったり・・・
<公園でボードゲームをする人たち。スペイン語が共通語でした>
<名物のキューバンサンドイッチ。チープなパニーニと言ったところ。中にはチーズ、ハム、チキン、ピクルスが入っています>
<キューバ名物ルチョン、豚肉の薄切りです。付け合わせは小豆ご飯とタロイモのフライ>
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