De Koninck(デ・コーニンク)醸造所「アントワープで最新のビールアトラクションを体感」

2015年9月にオープンしたばかりの、アントワープのDe Koninck(デ・コーニンク)醸造所に行ってきました。ブリュッセルの真北に位置し、車で40分ほどです。
体験型アトラクションとなっており、五感で楽しめる珍しい醸造所です。デ・コーニンクはフラマン語で「王様」という意味で、アントワープを代表する地ビール。

1833年に誕生し、代々家族で経営しています。2010年よりDuvel Morotgat社の傘下に入り、醸造設備を一新しました。現在はアントワープ市内にある唯一のビール醸造所となっています。最新のオーディオ、ビジュアルガイドを駆使した作りとなっていて、手頃な価格で気軽に楽しめるアントワープの新しい観光の目玉となりそうです。外観は白壁にオレンジ屋根の建物で、ここに最新のアトラクションが入っているとは思えないところですが、一度足を踏み入れるととてもおしゃれでハイセンスなインテリアが迎えてくれます。

ツアーはオーディオガイドと一緒に自分のペースで進めるように構成されており、デ・コーニンクのトレードマークである「手」の案内に従って10の部屋を順番に進んでいきます。どの部屋も最新鋭の技術でユニークな趣向が凝らされておりとても面白いですよ。

<醸造所全体像>まずはチケットカウンターでチケットを購入。英語、ドイツ語、フランス語の中から言語を選び、オーディオガイドを貰います。オーディオガイドは写真のように各部屋の壁にある赤いカードリーダーに近づけると自動で各所の説明が流れる作りになっていました。随所にハイテクを感じます。
<オーディオガイド>では10つの部屋を順に紹介。「手」に導かれて進んでいきましょう。
<「手」が導いてくれます。インテリアがとてもキュート!>

1つ目「Welcome to Antwerp(ようこそアントワープへ)」ここではアントワープの住民がお出迎えしてくれます。

2つ目「Café de Historie(歴史のカフェ)」トラムの線路や街頭がアントワープの街角を演出してくれます。カフェの窓にはアントワープの歴史の映像を見ることが出来ます。

3つ目「Small hands room(小さな手の部屋)」アントワープや、デ・コーニンクのビールのシンボルである「手」にまつわるエピソードを紹介してくれます。

4つ目「Bolleke area(ボレケ・エリア)」ボケレという半球型のグラスに囲まれながら、ビールとグラスについて学びます。それぞれのビールに合ったグラスがあるのはベルギービールならではですね。

5つ目「The virtual brewery hall(バーチャル醸造所)」ここではビールの窯に映像が映し出され、ビールの醸造方法を学ぶことが出来ます。ビジュアルでとても分かりやすい説明でした。

6つ目「The virtual bottling plant(バーチャル瓶詰め工場)」瓶詰め工程をバーチャルで体験出来ます。瓶詰めマシンの振動も伝わってきて、とてもリアリティ溢れるコーナーでした。

7つ目「The delivery service(配送サービス)」輸送トラックに乗ってアントワープの町を走ります。バーチャルのジェットコースターに乗っているような感じで楽しかったですよ。

8つ目「De Plaisante Hof(デ・プレサンテ・ホフ)」部屋に入るとピアノの自動演奏が始まります。雰囲気のあるビアカフェで歴代オーナーの肖像画がおしゃべり。彼らの話を盗み聞きすることが出来ます。
9つ目「The walkway(ウォークウェイ)」渡り廊下を通って、現役の醸造設備の見学が出来ます。かなり最新鋭の設備で、今まで見てきた設備とのギャップに驚きます。

10つ目「The De Koninck room(デ・コーニンクの部屋)」最後にデ・コーニンクビールの歴史を紹介した写真が見られます。


10室とも全て色んなテイストで趣向を凝らして作られているのですが、個人的にはもうちょっと今・昔の醸造工程に力を入れて欲しかったかなと思います。6つ目の瓶詰め工程はどのビールでもあまり大差はないのでここはもうちょっと簡単にしてよかったも。ダイナミックに作ってはあったけど、力を入れるべきはここじゃないでしょう…と思ってしまいました。レポートは書いてませんが、以前アムステルダムで行ったハイネケン・エクスペリエンスがエンターテイメントとしては今のところベストです。


最後は併設のカフェでビールを1杯飲むことが出来ます。チケットに付いている半券を渡さないといけないので失くさないようにして下さいね。選べるビールは「De Koninck(アルコール度数5.2%)」「De Koninck TRIPLE D'ANVERS(アルコール度数8%)」「Wild Jo(アルコール度数5.8%)」の3種類です。カフェでは併設のチーズ工場で造っているチーズも出しています。私達はDe Koninck(写真右)とDe Koninck TRIPLE D'ANVERS(写真左)をチョイス。2つとも上面発酵のベルジャンエールです。De Koninckは麦芽とホップのみを原料としたビール。上面発酵ですがラガーのような爽快なビールでした。


De Koninck TRIPLE D'ANVERSは黄金色のホップの苦みが効いたビール。クリーミーで豊かな泡立ちが印象的でした。一緒にチーズの盛り合わせも注文しましたがビールとの相性も良くとても美味しかったです。
カフェはデ・コーニンクということを忘れてしまうくらいDuvelロゴがたくさんで、Duvelの傘下なのだなぁとなんだかちょっと寂しい気もしました。この醸造所もDuvelあってのことなんでしょうが。。ショップではセンスの良いグッズが売られおり、お土産にもぴったりです。デ・コーニンクだけでなくDuvel Morotgat社の他のブランドのグッズも購入可能です。さすがDuvel Morotgat…、大企業の財力を随所で感じました。

そういえば最近ワーテルローの戦い200周年を記念して造られた、ワーテルローセンターに行ってきたのですが、ビジュアル、オーディオ共に最新の技術を駆使して造られていました。ベルギー人はこういうの体験型アトラクションが好きなんでしょうか?総じてかなりお金をかけて造られているなぁという印象でそれを見るだけでも行く価値ありです。アントワープ観光の際にぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?ベルギービールを知るいいキッカケになること間違いなしです!


【Antwerp City Brewery De Koninck】

アントワープ・シティ・ブリューワリー・デ・コーニンク

住所:Mechelsesteenweg, 291 – 2018 Antwerp

Tel:+32 3 866 96 90

営業日:火~日曜日 10時~18時(入館は16時30分まで)

HP:http://www.dekoninck.be/en

休館日:月曜、1月1日、12月25日

所要時間:約1時間~1時間半

入場料:一般12ユーロ(ビール1杯付)

オーディオガイド:英語、ドイツ語、フランス語有り(基本説明はフラマン語)

駐車場:醸造所付近に路上駐車(有料)


Atlanta Life ~via Belgium~

2015年~2017年はベルギーで。2017年8月よりアメリカはアトランタで生活を始めました。

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