秋の北西部フランス旅行 その3

11月頭に行ったフランス旅行の振り返りをすっかり忘れていました。

その1はこちら(アミアン、オンフルール)

その2はこちら(サンマロ、モンサンミッシェル)

こうやってブログに記しておかないとすぐにどこに行ったのか忘れてしまうので…(笑)、もったいない!ということでちゃんと書いておこうと思います。

さて、、アミアン⇒オンフルール⇒サンマロ⇒カンカル⇒モンサンミッシェルとやって来て…最終日はルーアンです!偶然だと思うけど、ルーアンは出会った現地の人全てが、親切でとても気持ちの良い人達で、おかげですっかりこの街が気に入ってしまいました。


Rouen(ルーアン)は、フランス北西部に位置し、ノルマンディー地域圏の首都でもあるとっても大きい街です。ジャンヌ・ダルクが処刑された街として、またモネが連作の「ルーアン大聖堂」を描いたところとして有名。街の規模もなかなか大きく、観光するなら半日以上は必要です。


街並みは木組みの家が沢山あってとっても可愛い!今まで木組みの家と言えばアルザスのイメージでしたがこんなにもノルマンディーに木組みの家があるなんて。色んなデザインがあって、見てるだけで楽しませてくれます。


ルーアンで興味深かったのは、Aitre St-Maclou(聖マクルー教会の中庭)でしょうか。

小さな通路のような入り口から入ると、中庭のようなスペースになっていて、一見普通の公園のようですが、よく見ると、木組みの木の枠に不気味な骸骨のようなレリーフが施されています。骸骨だけでなく、シャベルや鍬(くわ)のような道具も。実はこれ、お墓を掘る道具だそうです。

<中庭の様子>

<お墓を掘る道具と骸骨の彫刻が施されている>


なぜ、ここにこのように「死」に関連する彫刻が施されているかというと、昔、14~15世紀にかけてヨーロッパでペストが大流行し、ルーアンも人口の4分の3がペストに冒され亡くなってしまうという大きな被害を受けました。そしてこの場所がペストで亡くなった人達の納骨堂となったから、だそうです。骸骨モチーフのレリーフはたまに見かけますが、ここまで徹底的に死に関連する模様が描かれているのも何とも不気味です。こんなにも多くの被害者が出たのだから弔いの意を込めて、天使とか、聖人のレリーフにすればよかったのに…と思ってしまいました。ネット上のフランス語でさっと説明を読んでみましたが、ドクロは魔よけの意味もあったよう。こんなに酷い疫病がもう2度と流行りませんように、という意味も込められていたのかもしれません。

なんとも言えない、ひっそりと寂しい雰囲気が漂っていましたが、ここは現在美術学校として使われているそう。ヨーロッパの何でも有効活用しようとする精神はすごいですね。ちなみに観光客は私たちしかいませんでした。


さて次は、ルーアン大聖堂。

素晴らしく美しいんですが、最近ゴシック建築を見過ぎてしまったのか、教会がどれも同じに見えてしまう症候群…

チーズやビールみたいに教会のことに詳しくなったら、いろいろ教会ごとの違いとかも分かって楽しいんだろうけどなかなか興味が持てず…。行けば毎回感動するんですが、教会美術はよく分からないです。でもこれをモネが見て、あの連作を描いたのかぁと思うと、巨匠と同じものを見たというだけでなんだか有り難い気持ちになりますね。

<こちらがモネの連作。33点も描いたそうです>


最後は百年戦争のヒロイン、ジャンヌ・ダルクの教会。ジャンヌ・ダルクを祀っている教会で、彼女が火刑にあった広場に面して建てられています。

この教会の他にも、ルーアンにはジャンヌ・ダルクの塔、ジャンヌ・ダルク博物館、ジャンヌ・ダルクの処刑地などなどがあって、ジャンヌ・ダルクが目白押しです。

でも私の中でジャンヌ・ダルクと言えば…馬に乗っている凛々しい像がイメージの中にあったのですが、いくら探してもない!道行く人に聞いても的を得ず、最終的に分かったのは、あの有名な像はフランスのオルレアンにある、ということでした。

そう、ジャンヌに縁のある街はルーアンとオルレアンですが、ルーアンはジャンヌが異端審問にかけられ処刑された地、オルレアンはジャンヌが初めてフランスをイギリス軍から解放し、快進撃が始まった地という対照的な場所だったのでした。

なのでルーアンにはどちらかというとちょっと暗めなジャンヌ関係の施設&オブジェが多い。

久しぶりにジャンヌ・ダルクの映画を見たくなりました。


<ジャンヌ・ダルク教会にて>



さて、2泊3日の旅もこれでおしまい。

フランスの地方巡りがとっても良かったので、冬休みにもまたフランスのショートトリップをすることにしました。行き先はベルギーからも行きやすいロレーヌ地方です!

本当は南仏10日間の旅という旅程をばっちり組んでいたのだけど、夫が勉強が大変なためキャンセルに…。1泊2日にかなり短縮されてしまいましたが、その分濃い、楽しい旅行にしようと思います。

Atlanta Life ~via Belgium~

2015年~2017年はベルギーで。2017年8月よりアメリカはアトランタで生活を始めました。

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