巡礼の村、Conquesへ
アルビから車で1時間半、Conques(コンク)へやってきました。
ここは、サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼のフランス側巡礼路、ル・ピュイの道の最重要拠点となる村です。 サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼の道はフランス側から始まり、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラまで続く全長約800キロの巡礼路です。サンティアゴとはスペイン語で聖ヤコブという意味(フランス語ではサン・ジャック)。ヤコブの聖遺体がサンティアゴ・デ・コンポステーラで発見され、「聖地」として、多くの巡礼者が訪れるようになったことがこの巡礼路の始まりです。
フランス側には4つのスタート地点があり、ピレネー越えをして一つの道になります。とても長く厳しい道のりですが、多くのファンがいて(ファンがという言葉が適切か分かりませんが、宗教的な巡礼者だけでなく、この道を歩くという行為に魅せられた人たちという意味)、何回かに分けて踏破する人たちも沢山います。
8年前になりますが、私もスペイン側の巡礼路を260キロ歩いてすっかり魅せられてしまった人の一人。私はキリスト教徒ではないのですが、スペインが好き過ぎてスペイン政府が募集していた巡礼奨学金のようなものに応募したところ、運良く合格し、行ける運びとなりました。タダでスペインに行けてラッキー、という軽い気持ちでしたが、行ったらその魅力にすっかりはまってしまった訳です。 フランス側にもぜひ行ってみたいなぁと常々思っていて今回8年越しに実現。連れてきてくれた夫に感謝感謝です。
<おばあちゃんを待つ猫>
<このピンクの花を至るところで見かけました>
コンクはとても小さな村ですが、村全体が世界遺産に登録されており、中世の雰囲気がそのまま残っています。公共交通機関ではとてもアクセスが難しい田舎の山奥にあるからかもしれません。またキリスト教的にも重要なサント・フォア修道院教会というのがあって、巡礼者たちはこの教会を目当てにもやってきます。
バラ色のアルビとは違って、石の色が灰色で、道から家の壁、屋根に至るまでグレーで統一された村でした。本当に中世の時代に迷い込んだよう。そんなグレーの中に、藤や薔薇、ポピーなど春の色とりどりの花々が咲いていて、とてもキレイでした。シンプルなだけ、季節によっていろんな表情を見せてくれそうなところです。 ほんとはここでちょっとハイキングでもしたかったのですが、時間がなく村を一周したのみ。次はほんとの巡礼で再訪したいな。バックパックをかついで、巡礼のシンボルのホタテ貝をつけた巡礼者もちらほらと見かけて、心の中で頑張れー!とエールを送りつつ、次の目的地に向かいました。
<サントフォア修道院教会>
<グレーなコンクの街並み>
<ホタテ貝をつけた巡礼者>
<巡礼者グッズが看板に>
ここで、サンティアゴ巡礼関連の映画を2つご紹介。2つともフランス側がメインです。
巡礼と言っても別に宗教系ではなくヒューマンドラマです。2つとも映画としてもとても良い作品なので良かったらぜひ。
星の旅人たち
サンジャックへの旅
おまけ
コンクで見かけた猫たち
<すごく気持ち良さそうにウトウトしてた猫を望遠レンズでこっそりと撮影>
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