巡礼とチーズの村、Rocamadourへ
サンシルラポピーの次はRocamadour(ロカマドール)へ。
日本人にはあまり知られていませんが、こちらも有名な巡礼地で、北のモンサンミッシェル、南のロカマドールというくらい。 私もロカマドールと言えば、小さな可愛らしい山羊チーズを思い出すくらいで、この地のことは全然知りませんでした。でもさすがに人気のある観光地なだけあって、やはり迫力がすごい。孤高の村といった気高い雰囲気が漂っています。
<村から2キロ先の高台から撮影した、村の全景>
なぜ有名な巡礼地になったかというと、12世紀に聖人アマドゥールの遺体が腐敗していない状態で見つかったという伝説があるためだそう。他にも多くの奇跡を起こしてきたとされる黒い聖母像が祀られています。
失礼ながら、キリスト教美術についてはよっぽど規模が大きかったり、美しくない限り、ついつい、ふーんとなってしまいがちですが、ここの教会のすごいところは岩と教会が完全に同化しているという点。こんなところによくもまぁ岩を打ち砕いて教会を造ったなぁと、昔の人の途方もない作業に感服せずにはいられません。
<岩と一体化した教会>
村には関所のような入り口が設けられていて(写真上)、螺旋(らせん)状に石畳の道が上へと続いています。旧市街も中世の村のような石造りの建物が多く、とても雰囲気があります。
さて、旧市街を歩いた後は名物の山羊チーズを頂きます。チーズの方のロカマドールもとても有名で、我が家の近所のスーパーMatchにも売ってあるほど。AOC(原産地呼称)付きの、ロカマドールのロカマドールです。
有名なチーズなだけあって、辺りにはロカマドールを出しているお店や、レストランもちらほら。私たちは、街が一望できるレストランでチーズプレートと、ロカマドールに合うというカオールという赤ワインを頂きました。
<一番右の丸いのがロカマドール>
それにしても昼に食べたフォアグラ&トリュフのランチが日本人の胃には重すぎて、せっかくご飯が美味しい地方を旅しているのに全くお腹が空かないという悲劇。この日の夕ご飯はチーズプレートのみでした。まぁ、お財布に優しいからいいんだけど。
苦手だったはずのロカマドールは、現地で食べているせいか、山羊乳の独特の匂いもそこまでせず、クリーミィーで美味しく感じました。
次の日の朝は、せっかくロカマドールに来ているんだからチーズ工房に寄ってみようという、夫の素敵な提案で、ホテルから車で5分のチーズ工房に行ってきました(→こちら)。スイスのエメンタールチーズの工房訪問がすごく楽しかったので、ロカマドールも期待が膨らみます。
私たちが行ったチーズ工房は、工程の見学が無料で、かつ自由に見ることが出来ます。ただ驚いたのがものすごいハエの数!もう、こんなに沢山のハエなんて見たことないってくらい、山羊小屋や、ビデオ鑑賞室にハエが飛び回っています。あまりのハエの多さに落ち着いて見学することができず早々に退散。。ここで普通に働いている工房の方もいるので、ごめんなさいと思ったんですが、あのおびただしい数のハエはどうにかならないものかな…。
〈ロカマドールの山羊は茶色い山羊です〉
流石にチーズを作るところはちゃんとハエが遮断されているようで(入るときにエアシャワーでもするのかしら…?)、安心した次第。ちょっと対策をするだけで、だいぶマシになると思うんですが(例えばハエ取り紙を置いたり)、気にならないのかなぁ?
<網の上に置いているからロカマドールには線が入っているのかと納得>
近くにはフォアグラ農家も沢山あって、ちょうど工程の説明をやってるから聞いておいでと言われ寄ってみましたが、フォアグラの作り方を理解するほどのフランス語力はなく(ビールだったら分かるのにな…笑)、とりあえずガチョウ達は食べて寝てを繰返してフォアグラになる、ということくらいしか分かりませんでした(ちなみに行ったのはこちらです)。
<お昼寝してたガチョウ達。おそらく彼らは見学用>
でもフォアグラの工程なんて見学しちゃうと、残酷過ぎてもうフォアグラ食べれなくなっちゃうんだろうなぁ… 。幸か不幸か、フォアグラの詳細は分からなかったので、この旅行期間はしっかりとフォアグラを頂き、帰ってからフォアグラについて勉強しようと思います。
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