アンティグアでスペイン語!

グアテマラに来た目的の一つがスペイン語の勉強です。

アンティグアはスペイン語圏の中でも有名な学習スポットなのです。私も学生の時からアンティグアに行きたい行きたいと思っていて、十数年ぶりにようやく念願叶いました。

なぜアンティグアがこんなに有名なスペイン語学習の場となったのかはよく分かりませんが、何人かのグアテマラ人に聞いてみたところ、スペイン語の語学学校を作ったのが他の国より早かったこと、アンティグアの街全体が世界遺産となり知名度が上がったことから、観光客も増えて警察も増えて治安が良くなったこと、物価が安いこと、スペイン語がニュートラルなこと、などが理由として挙げられました。

確かにスペイン語レッスンの料金は破格です。レッスンはどの学校で受けても全てプライベートで、最安値3ドルほどから。どこも同じようなシステムで1日2〜6時間コースがあります。町には沢山の語学学校がありますが、とある理由から(後述します)語学学校の看板を掲げてなかったり、ホームページを持っていなかったりするのでその数は不明です。


実際に体験してみて決めたかったので、特に事前調査などせずにとりあえずトライ。友人と別れてからは、情報収集も兼ねて日本人宿に滞在です。まずは、同じ宿の皆さんが通ってる日本人に人気のCanoに行ってみました(もう一つアタバルというところもありますが、ここはいい時間が空いていなかった)。なぜ日本人に人気かと言うと、学長の戦略か、ここは日本人をターゲットとして日本人向けの広告を作り、日本語入りの教材を使っているからです。ちなみに学長も教師陣も誰一人として日本語は話しません。

ここにいて分かったのですが、グアテマラでスペイン語を勉強している人の8,9割がまっさらな初心者なよう。短い人で1週間、長い人で数カ月勉強していきます。日本人の多くはバックパッカー達で、色んな理由でスペイン語を勉強しています。

なので私はちょっと特異な存在。Canoでとりあえず2時間レッスンを受けてみましたが、私が使える教材はなく、先生の質は低く(教師歴1年)、とてもガッカリしてしまいました。しかも特にCanoでは毎度毎度、初心者にしか教えていないので、先生も小難しい文法の違いなんて聞かれても分からないのです。さらに驚いたのが、文脈的に明らかに過去の話をしているのに先生が現在形で話すこと。なぜ現在形で話しているか聞くと、初心者の生徒ばかりで、現在形しか使わないから癖になってしまったとのこと。また、筆記面でも全てアクセント記号が抜けていました。そういう訳で、変な時制で話されたり、私の質問には全て答えてもらえなかったりと、無意味な2時間となってしまいました。

でもまた新しい学校を探すのも面倒だし、安いしここで我慢するかとしぶしぶ契約。そんな中、街歩き中に道を教えてくれた人としばらく世間話をしていたら、なんとその人はとある学校の学長とのこと。その学校はProjecto 21という学校で、値段はCanoよりだいぶ高いですが(Canoは1時間あたり3.5ドル、ここは6ドル)、教師陣は全て経験15年以上のベテランばかりで、授業はフレキシブルで課外授業もあり。グアテマラの文化も学びたい私にはもってこいです。早速Canoに電話してレッスンをキャンセルし(グアテマラでは当たり前にこういうことが出来るのです)、彼に付いて行って3時間のトライアルをやってきました。Canoもそうでしたが、急に飛び込みで行っても何人かは空いている先生がいて、即日トライアルが出来ます。先生達は授業した分しかお給料はもらえないので、なかなか不安定な職業でちょっと申し訳ないのですが。

結論として、2つ目の学校はとても気に入りました。私の先生は教師歴17年のベテラン。質問にも全て答えてくれました。グアテマラの内情についてもちゃんと教えてくれます。


ちなみに前述した、何故グアテマラの学校が看板を掲げてなかったり、ホームページを持っていなかったりするのか、についてですが、グアテマラには政府や警察も黙認しているギャングが幅を利かせていて、彼らに存在を知られてしまうと強請られるからです。でも看板を出さなければ行けないところは沢山あるし、隠れてビジネス出来ないこともあります。例えばスーパーや、バスなど。そうなると、ギャングから強請りの電話が来るそうで、来たら一定の金額を彼らに支払わなければいけないそうです。看板を出しているスペイン語学校は必要経費としてギャング費用を払っているだろうとのこと。ちなみに私の先生は副業で会計士もやっていて、どの会社もギャング費用を払っていると言っていました。払わないとギャングに襲われるからです。ちなみにお金を払わなかったバスでは、必ずと言っていいほど殺人があるそう。テレビや新聞でも毎日のようにギャングによる殺人の報道が出るとか…。なんという恐ろしい世界。

まさかスペイン語の学校探しで、グアテマラの実情を知ることになるとは。でも外国人はグアテマラの大切な収入源なので、政府は国を挙げてアンティグアの治安維持に努めています。なので、普通にちょっとだけ気を付けて生活していれば全く問題ないのでご安心を。

<私の通学路。アンティグアは火山に囲まれた町です>

<これが教室。2階の屋根が無い開放空間での授業は気持ちいいです>


街には学生向けの安宿やカフェもたくさんあって実に快適。特にカフェが多いというのはとても助かります。どのカフェもなかなか洒落ていて、美味しいグアテマラコーヒーを飲ませます。カフェに入ると、必ず外国人風の若者がスペイン語の辞書を片手に勉強しています。同じくコーヒーで有名なコスタリカには洒落たコスタリカ産のコーヒーを飲ませるカフェは1軒もありませんでした。せっかくいい材料があるのにそれを活用しないなんて、何て勿体ないんだと思った記憶があります。

カフェ大好きな私としては、アンティグアが大好きになってしまって、ここに住みたくなってきました。

Atlanta Life ~via Belgium~

2015年~2017年はベルギーで。2017年8月よりアメリカはアトランタで生活を始めました。

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