トルコ：エフェス編

エフェスはエーゲ海沿いにある都市。海と白壁の家と青い空がまるでギリシャみたい。でもモスクがあるところがやっぱりトルコ。ギリシャとトルコを両方味わいたい人はぜひエフェスへ。一石二鳥です。そんなエフェスは紀元前にギリシャ文明が、紀元後にはローマ文明が栄えたところ。ギリシャの遺跡であるパルテノン神殿は柱が1本だけ残っていた。この1本からあのギリシャのオリンポスの丘にある宮殿を想像するのは難しい。あとは大英博物館にあるらしい。ここでも歴史の変遷を見ることができる。遺跡を見ていると、例えばヘレニズム様式があるとアレキサンダーの時代かぁ、東洋の影響を受けたんだな、とか思うけど、逆に遺跡がその場所になくても、現在のその遺跡の所在でそれが発見された当時の権力者が分かる。例えばギリシャの遺跡が発見されたときは、イギリスの権力が大きかったんだな、とか。いまは大英博物館にあるからね。エフェスにはギリシャ時代の遺跡はあまり残っていないのだけど、ローマ時代の遺跡の保存状態はかなり良い。都市文明がそのまま残っているのだ。公衆トイレも、学校も、図書館も、娼館も、お店も、そしてもちろん円形劇場もある。ローマ時代に人々がかなり文化的な、そして発達したコミュニティの中で集団生活を営んでいたかが分かる。上に挙げたものは全部徒歩15分圏内くらいの中にある。私ならちょっと息が詰まってしまいそうだけど、ローマの人はどうだったんだろう？パックスロマーナとか言うけれど、きっとローマ市民の間でも毎日いろんないざこざが繰り広げられてたんだろうなぁ。