私のチーズ入門9 「パルメジャーノ・レッジャーノとグラナパダーノ。チーズの王様と庶民の味方!」
今日は久しぶりにチーズの話
今回はイタリアのチーズの王様「パルミジャーノ・レッジャーノ」とその親戚で、イタリアでもっとも生産量が多い「グラナパダーノ」です。
ちなみにフランスで最も生産量が多いチーズは「コンテチーズ」でしたね!
チーズ好きになるまで、チーズ大国であるフランスとイタリアのNo.1生産量のチーズを知らずに過ごしてたなんて、、そんなに無知なつもりではなかったんですが、意外と日常使いのチーズというものはインパクトがなくて海外では知られていないのかもしれませんね。
さて、「パルミジャーノ・レッジャーノ」は有名ですが、この「グラナパダーノ」というチーズ、始めて聞く人も多いと思います。
ではまずおなじみの「パルミジャーノ・レッジャーノ」から。
Parmigiano Reggiano(パルミジャーノ・レッジャーノ)チーズ
- 基本DATA
- タイプ: ハードタイプ
- 産地: 北イタリアのエミリア・ロマーニャ地方、DOP認定。
- 原料: 牛、生乳
- 表皮: 自然な褐色、硬くなめらか
- 中身: 淡黄色から淡褐色、きめ細かく砕けやすい
- 形状: 太鼓型、24~40Kg
- 熟成: 最低1~4年
- マリアージュ: 赤ワイン
- 味: ほろほろとした口当たり(アミノ酸の結晶がじゃりっとする)で強いコクがあり、口いっぱいに味が広がる
よくパスタにかける粉チーズとして利用されています。日本ではパルメザンチーズと言ったらもっとピンとくる人がいるかもしれません。
このチーズは「チーズの王様」とも称され値段も高級。私もちょと奮発、という時に購入します。
下の写真はこの間イタリア料理のレッスンに行った時のもの。大きなブロックになっていて、それを削ってお料理に使います。すると格段にコクがアップするのです。もちろんそのまま食べてもOK。ほろっと口の中で砕けて、思わず赤ワインが飲みたくなる味です。
ちなみにこのチーズ、以前紹介した漫画、「チーズの時間」にも出てきていて、主人公のチーズ店の店主、レミが信用金庫に勤める男女2人の恋のお手伝いをするために選んだチーズでした。
なんでそんなストーリーだったかと言うと…、パルミジャーノ・レッジャーノがとても高価なチーズで、イタリアでは、このチーズを担保に銀行でお金を借りることが出来るから、なんです。と言うのも、このチーズは最低でも1年、長いものでは4年もの熟成期間を要します。チーズ農家が資金繰りに困って、チーズを作れなくなってしまったら、美味しいチーズが食べれなくなってしまう!ということで銀行もお金を貸すことにしたんでしょうね。
チーズを担保にお金が借りられる、なんて本当に漫画のような話ですが、実際イタリアの銀行にはこのチーズをちゃんと保管する部屋もあって、厳重な管理がされているそうです。そう言われるとなんだか高級な味がしてきそうですね。
さて、お次は聞きなれない方のチーズ、「グラナパダーノ」です。
このチーズはパルミジャーノ・レッジャーノのお手軽版と言ったところでしょうか。
でもちゃんとDOPも取得し、厳しい生産管理のもと造られているので侮るなかれ。
元々、パルミジャーノ・レッジャーノと同じものだったそうですが、パルミジャーノ・レッジャーノだけが別のチーズとして先に分類されたそうです。
なぜお手軽版かと言うとその製法に特徴があります。
パルミジャーノ・レッジャーノは、前日に絞った生乳を一晩置いて、乳脂肪分を分離させて取り除き、当日朝絞った牛乳を混合させてから作ります。一方、グラナパダーノは朝夕2回搾乳した牛乳を使用します。パルミジャーノ・レッジャーノの方が手間がかかってますね。
また、パルミジャーノ・レッジャーノは、熟成に最低12カ月を要しますが、グラナパダーノは9カ月。
上記の理由から生産量も多くなり、庶民の味方のチーズとなる訳です。キッチンに欠かせないマストアイテムとして、イタリアでは「台所のハズバンド」と呼ばれているそうです。
実は私がこのチーズを買ったのも上記の理由から。
パルメジャーノ・レッジャーノが食べたいなぁ~と思って買いに行ったのだけど、結構高くてどうしよう…、と思っていたところにグラナパダーノを発見したのでした。
なんだか見た目がパルメジャーノ・レッジャーノに似てるから買ってみよう!ということで試してみたら、なんとその親戚だったという訳です。チーズの世界って面白いですね。
Grana Padano(グラナパダーノ)チーズ
- 基本DATA
- タイプ: ハードタイプ
- 産地: イタリア北部のパダーノ平原、DOP認定。
- 原料: 牛、生乳
- 表皮: 自然な褐色、硬くなめらか
- 中身: 淡黄色、く砕けやすい
- 形状: 太鼓型、24~40Kg
- 熟成: 最低9か月~2年
- マリアージュ: 白ワイン、赤ワイン
- 味: パルミジャーノレッジャーノをちょっと淡泊にした感じ
カルフールで4ユーロほど。
スライスして食べても美味しい!
最近のお気に入りのフランス家庭料理、キャロットラペ※にかけて食べました。
コクが出て、ぐっと料理のうまみがアップします。
いろんな料理に使えそうですね。
※キャロットラペはにんじんの細切りにオリーブオイル、ビネガー、砂糖、レーズン、アーモンドなどをあえて作るお手軽料理。火も使わず簡単で美味しいので最近色々アレンジしながらしょっちゅう作っています(^^) よかったらグラナパダーノと一緒に試してみてください。
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